- CUSTOMER PROFILE -

株式会社ユニマットリック

従業員数:106名(2022年4月現在)
設立:1988年
本社:東京都

 

- OVERVIEW -

課題背景
設立から約35年が経ち、拡大する企業規模とともに仕事の仕方が縦割りになり、
組織体制に硬直化の兆候が見られるようになった。
そこで、社員の自律性を育むために、新たに経営理念とミッションを策定。
その浸透を行っていくにあたり、社員一人ひとりのエンゲージメントの向上に目を向けるようになった。

成果
マイナビの伴走支援の下で「crexta」のeラーニング機能などを活用し、
社員が自律的に学び、成長できる機会を提供できるようになった。
またエンゲージメント診断、パーソナリティ診断などの機能を活用し、社員の思いや状況を把握できる仕組みを構築中。
今後は「crexta」の人事評価機能なども活用し、さらに社員の自律性を育む仕組みにしていきたいと考えている。

 

- INTERVIEW -

社員の自律性、エンゲージメントの向上が目標
人とツールを融合した人材・組織開発の仕組みづくりを推進

建物や街の顔ともいえるエクステリア(※1)設計CAD(※2)「RIKCAD」を中心に、住まいに関するさまざまな課題を解決するソリューションを提供しているユニマットリック。 1988年の設立以来、順調に事業を拡大してきた同社ですが、組織体制の硬直化や社員の自主性・自律性に課題感を覚えることが増えてきたことから、ミッション・ビジョン・行動指針の策定を実施。 さらに、これらの方針の実現に向けて社員の自律的なキャリア形成を促すべく、マイナビの人材・組織開発ツール「crexta」を導入しました。

同社が目指す組織体制や人材像、そしてそのために必要な社内システムのあり方と今後の方針について、小松正幸社長と人事を担当するお二方に伺いました。

※1……門扉や塀、アプローチ、照 明、植栽など住まいの外部空間
※2……コンピュータを用いた設計支援ツール

社員の自律的な挑戦の先に、ミッションの達成がある

― 本日はよろしくお願いいたします。まずはユニマットリックの経営理念と事業内容からお伺いしたいと思います。

小松 正幸さん(以下、小松):当社はユニマットグループの一員として、「人にみどりを、まちに彩りを。」というミッションを掲げています。 そしてミッションの下に「みどりのデザインカンパニーとして、私たちはデジタル、デザイン(※3)、学び、体験が融合した良質なサービスを提供することで、みどりに関わる人々と共に、豊かな『くらし』と『まち』を創造します」というビジョンがあります。

このミッション・ビジョンを体現する主な事業が、1988年の設立以来、一貫して手掛けているエクステリア・外構・造園・ランドスケープの設計CAD「RIKCAD」の開発や販売です。 ありがたいことに、今やこのソフトウェアは全国約8,000社、11,000ライセンスの導入実績を誇るなど、多くの皆さんにご利用いただいています。

また、こうしたBtoBを軸にしたビジネスソリューション事業のほか、個人のお客様向けのコンシューマソリューション事業、社会や地域の課題解決に取り組むソーシャルソリューション事業なども手掛けています。

※3……ここでいう「デザイン」とは課題解決のことを意味する

― 人事戦略についてはどのような方針を掲げていますか。

小松:社員がのびのびとミッション・ビジョンを達成することをテーマに「RIK WAY」という行動指針を設けています。 これは「つながり」「学び」「挑戦」といった8つの方向性を示したものであり、それらの実践を通して会社のミッションを体現しながら自己実現が果たせる人材を育てたいと思っています。

― この背景にはどのような課題があったのでしょうか。

小松:当社は設立から35年ほどが経ちました。 当初は会社の規模も小さく、部門や役割の垣根を越えて仕事をしていましたが、会社の規模が大きくなり、拠点も増える中で、どうしても仕事の仕方が縦割りになってしまいます。

また、採用も多様化し、新卒採用や中途採用によって社員も増えた一方で、失敗を恐れる社員も多くなってきたように感じました。 これは挑戦の文化・風土の浸透が追いつかず、結果として新しいことにチャレンジしようという気概が薄れたのだと思います。

しかし、昨今の激動の時代を乗り越えていくには、社員一人ひとりが最大限にポテンシャルを発揮し、スピード感を持って社会課題に挑戦していく必要があります。 そこから新たなビジネスが創出されるはずです。

そのためには社内で部門の垣根を越えた取り組みを進めていくのはもちろん、社外の皆さんとも積極的に交流していかなければなりません。

埜口 三千代さん(以下、埜口):当社の場合、新卒採用をはじめたのが6年前と比較的最近であり、あらためて明確なミッション・ビジョン・行動指針を掲げたことには大きな意義があったと思います。 一方で浸透はこれからという段階。人事部門としても積極的に社内向けの情報発信に努めなければならないと感じています。

 

エンゲージメントを高めることの重要性を再認識

― 経営理念やミッションの浸透を図るために、これまでどのような取り組みを実践してきたのでしょうか。

埜口:実はこれまでにかなりの試行錯誤を繰り返してきました。 まずは社員の声を聞くところからと社員向けのアンケート調査などを実施し、異動希望をはじめとした会社への要望に耳を傾けることから始めたのですが、高頻度でアンケートを実施するのは難しく、十分に社員の声を集めることができませんでした。

そこで、今度はコミュニケーションツールを導入してみたのですが、社員の資格などの個人情報をどのくらい公開するかといった判断が難しく、思うような成果をあげることができませんでした。

― そのなかでマイナビの人材・組織開発ツール「crexta」にたどり着いた経緯はどういったものだったのでしょうか。

埜口:もともとマイナビは新卒採用などでお世話になっており、その流れで社員の教育や研修について相談したことがありました。

その際にマイナビ担当者から、エンゲージメントを高めることの重要性を教えてもらったんです。 社員の声に耳を傾けるだけでなく、「社員が会社からいかに必要とされているか」を知ってもらうことが重要というアドバイスに、思わず膝を打ちました。 そのためにはデータだけでなく、その活かし方が大事であるということも、教えてもらったんです。

そして、その実現に役立つツールが「crexta」でした。 crextaの多様な機能に、施策を掛け合わせることでエンゲージメントを高め、自主性と自律性を兼ね揃えた社員を育てられるのではないかと感じたのです。

もっとも、当社は従業員数が多いわけではないので、機能を十分に使いこなせるかどうかが気がかりでした。 それから数か月、マイナビの担当者に何度もお話を伺いながら検討を重ね、最終的に導入を決定いたしました。

小松:会社としても社員の自律的な働き方を応援するために副業制度などの環境は整備していましたが、こうした制度の前向きな活用も社員のエンゲージメントの向上が前提となります。

「crexta」を活用することで、社員一人ひとりがみずからキャリアステージを切り拓けるようになってほしいですね。

自律な学びの促進と、組織への評価の可視化

― 導入後は、どのように「crexta」を活用していったのでしょうか。

埜口:まずは社員の自律を促すために、eラーニング機能の活用からはじめました。

これまでは会社全体で年に1、2回の研修を実施していたほか、別途新人向けの研修などは手厚くおこなってきました。 ただ、中間層向けの研修は、本人たちが現場仕事で忙しいこともあって、それほど充実できていなかったのです。

そこで、社員の階層ごとや対象者ごとにコンテンツの公開内容を設定・配信し、それぞれに必要な学びを得られるようにしました。 スマートフォンでの受講もできることで忙しい中間層向けのフォローにもなっています。

また、今の業務に直接的な関係はないものの、一人ひとりの興味・関心を深掘りできるようなコンテンツも配信しており、社員の自律的な学びの機会にもつながっています。

― crextaを活用してエンゲージメント診断もおこなったそうですね。

埜口:はい、複数回実施をいたしました。 感覚的に「ここが課題なんじゃないか」と思っていたことが客観的に数字で見ることができ、新たな組織改善のヒントを得られることが良いですね。

小松:こうした調査の前後にも、さまざまな組織の改革を進めていました。 積極的にキャリアを切り拓いてほしいという思いから、2021年11月にはグループマネージャーの公募を、2022年4月には組織のフラット化を目指し、役職と給与を紐づけず、役職にとらわれない働き方ができるような体制へと変更しています。

埜口:こうした改革で、社員の個性や思いが伝わりやすくなったとも考えています。 1回目におこなったエンゲージメント診断では各項目で非常に高いポイントが出ましたし、診断を実施後の報告会ではマイナビから多様な視点やアドバイスを頂戴できてとても参考になりました。 今回おこなった調査の結果はまだ出ていないため、組織のフラット化によってどのように数字に変化が現れるのか、非常に楽しみにしています。

― ほかにも、さまざまな取り組みに挑戦されていると伺いました。

埜口人事評価の一本化や自律性を育むのに最適な仕組みづくりを視野に、社員一人ひとりの詳細なデータベースの整備を構想中です。 このデータベースが整うことで、人事評価や人事異動と紐づけられます。 そのうえで、パーソナリティ診断機能などで得られたデータを社員のキャリアチェンジなどに活用できるとよいなと思っています。

一方でツールによって示される指標や数値だけで評価を決定するつもりはありません。 人の視点を取り入れながら、弊社ならではの評価体制を作り上げていこうとしています。

― データだけではなく、その活かし方が大事ということですね。

埜口:はい。マイナビの担当者からも「導入してからマイナビの仕事が始まる」と言っていただきました。 ツールですべてを効率的に解決するのではなく、人が介在することで組織が活性化していくという感覚を共にしていると思います。 現に、ツールの導入以降も、研修をはじめ私たちが求めるサポートをさまざまな形で提供してもらっています。

社員の理解、浸透のためにできること

― エンゲージメントを高めるという当初の目的と照らし合わせると、こうしたツールの活用に対する社員の理解も重要だと感じます。

西村 奈央加さん(以下、西村):その点は取り組むべき課題であると感じます。 eラーニングをおこなうことで社員によっては仕事が増えた感覚になってしまったり、エンゲージメント診断での意見がどのように扱われるのか不安になったりする社員もいるかと思います。

埜口:導入の背景や、どのような形でデータが活用されていくかについては、丁寧に説明していますが、フィードバックの仕方や説明の仕方を工夫するなど、全社的に人事の取り組みに興味を持ってもらうようなきっかけを作れるといいなと思っています。

小松:まずは管理職の間で調査や診断の結果をもとにディスカッションし、今後のアクションプランを策定するワークショップを開いてみてもいいかもしれません。

― 素晴らしいアイデアですね。

埜口:はい、ツール以外でも「BigBang」という入社一年目から参加できるアイデア公募制度など、自由に意見を発散できる取り組みをおこなっており、さまざまな側面から社員の「働きがい」を後押ししていきたいと思っています。

小松私たちのビジネス領域におけるパイオニアになっていくためにも、新たな商品開発や、先進的な技術の活用など社員にはどんどん未知の領域に挑戦してほしい。そのための組織や環境整備には、手をかけていくべきです。 人も組織も私たちが扱っている植物と同じです。

埜口:放っておけば枯れてしまいますからね。 マイナビにはツール・施策・コミュニケーションに伴走してくれるパートナーとして、これからも期待しています。

― ありがとうございました。

※取材内容は2022年12月13日現在の内容です。

 

<プロフィール>
小松 正幸さん
代表取締役社長
1998年株式会社ユニマットリック入社。全国の営業所での営業を経験後、2014年代表取締役に就任。 一般社団法人ソーシャルグリーンデザイン協会代表理事、NPO法人ガーデンを考える会理事、NPO法人渋谷・青山景観整備機構理事を兼任。「豊かな生活空間の創出」のために、エクステリア・ガーデンにおける課題解決を目指している。

埜口 三千代さん
管理グループ 部長
2019年株式会社ユニマットリック入社(管理グループのグループマネージャー中途採用)。 経理や労務、採用など多岐にわたる業務を担当している。

西村 奈央加さん
管理グループ 人事部 採用担当
2021年株式会社ユニマットリック入社(新卒採用)。 管理グループにて主に採用や研修を担当している。

 

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