影響因子「職場のコンプライアンス意識」の特徴と対策例を教えてください。
影響因子「職場のコンプライアンス意識」の特徴や対策例をご紹介します。
01影響因子の特徴を理解する
・ 法的なルールや社会規範を守る意識が高く、非倫理的な行動が少ない
・ 機密情報や労働時間について管理が徹底されている
・ 倫理的な問題に対しての報連相が積極的に行われている
・ 罰則を受ける社員が頻繁に発生する
・ 当たりまえかのように違反が横行している
・ 違反や問題が起きた際に隠そうとする人がいる
02対策と実践のためのアドバイス
マネージャー向け
◆ コンプライアンスについて学ぶ
「法令遵守」と訳されますが、単に法律や政令を守るだけでなく、社内ルールや社会規範、企業の社会的責任など、社会的なルールに
従って企業活動を行うことが求められています。
コンプライアンス違反が発生すると、職場の雰囲気の悪化やメンバーの離職を引き起こす危険性もあります。
◆ メンバーへの啓蒙やルール・管理体制の整備を行う
マネージャーはコンプライアンス意識を強く持ち、部署全体のコンプライアンス意識を高めていかなければなりません。
また、違反や問題が起きた際に発覚を隠したりせず、すぐにマネージャーへ報告されるよう普段から信頼関係を築いておくことも重要です。
(参照 : 影響因子 職場風土)
◆ ルール遵守などの業務プロセスも評価する
組織の目標達成は大切ですが、目標達成に固執するあまり手段を選ばない行動を許容してしまうと、職場内のモラルが低下しやすく
なります。成果だけではなく、ルールを守るなどの業務プロセスについても評価し、コンプライアンス意識の向上を図りましょう。
◆ コンプライアンスに基づいた労務管理を行う
長時間労働やハラスメントなどの問題は、メンタルヘルス不調や過労死の引き金になりかねません。
労働時間が長すぎる場合、業務分担の見直しや業務負担軽減のための施策を打つことをおすすめします。
(参照 : 仕事時間の適切感)
人事向け
◆ ルールの整備と教育施策を検討する
コンプライアンス意識を高めるためには、ルールの整備と教育的な働きかけが必要です。
実際の違反事例を収集して、社員がとるべき行動について具体的な理解を促すことが求められます。
また、成果だけでなくコンプライアンス遵守の姿勢も評価し、違反は厳しい姿勢で対応するなど、
組織の体制と価値観とが一致しているかどうかを今一度振り返りましょう。
◆ 相談窓口や通報窓口を設置する
もし実際に「コンプライアンス違反をしてしまった」「他者の違反を目撃してしまった」などの問題が発生した際に、
速やかに会社が情報をキャッチできるようにし、対応フローや指示命令系統を整備しておくとよいでしょう。
そして、違反が繰り返されないよう振り返りを行い、改善に向けた取り組みを検討することをおすすめします。