影響因子「上司からの動機づけ」の特徴と対策例を教えてください。

影響因子「上司からの動機づけ」の特徴や対策例をご紹介します。

01影響因子の特徴を理解する

「上司からの動機づけ」が高い職場の例

・ メンバーの思考力や問題解決力を高めるよう意図的に働きかけている
・ メンバーはそれぞれが関心をもって指導、支援されている
・ やる気の高い状態で働いている
・ マネージャーや仕事への満足感が高い
・ 目標達成やパフォーマンスへの自信が高い

 「上司からの強みの引き出し」が低い職場の例

・メンバーへの働きかけができていない、足りていない
・マネージャーは働きかけている認識でも、メンバーは働きかけられていると感じていない
・メンバーへの働きかけの方法が、メンバー自身の期待とマッチしていない

マネージャーがメンバーへの動機づけを適切に行うことは、メンバーのエンゲージメント状態へプラスに影響します。
そのため、メンバーへの動機づけの重要性を理解し、意識して働きかける必要があります。

02対策と実践のためのアドバイス

マネージャー向け

◆ よい関係性を維持しようとする姿勢をもつ
 まずはメンバー一人ひとりの感情を認識し、よい関係性を維持しようとする姿勢が求められ、
 その姿勢がメンバーにも伝わるように日頃から声掛けをするなど、行動で表すことが重要です。
 
 また、上記に加え、自身や周囲の感情に配慮し他者を動機づけるためには、感情を理解しうまくコントロールすることが必要です。
 アンガーマネジメントやマインドフルネスといった感情管理のトレーニングを受けるなどして理解を深めましょう。

◆ 細かく共有する
 仕事の背景や目的・方向性・意義やメンバーへの期待などを細かく共有することで、
 仕事へのモチベーションを向上させることが期待できます。

◆ 部下のやる気を引き出し働きやすいように支援する
 顕在的・潜在的な課題に対して気付きを促し、メンバー自身の解決力を喚起・強化させるような問いかけやアドバイスを行うなど
 メンバーの習熟度や期待に応じて働きかけ方を工夫しましょう。

◆ 気軽に相談できる環境・雰囲気を作る
 何か問題があった時に気軽に相談できる環境・雰囲気を作っておくことで、メンバーが援助を求めやすくなります。

人事向け

◆ ドミノ効果を使う
 「上司からの動機づけ」ができているマネージャーのもとにいると、メンバーも他者に対して動機づけを行う傾向があります。
 これをドミノ効果と言い、そういったマネージャーのもとへ次世代リーダー候補を配置することで、
 優秀なリーダーとしての成長可能性が高まります。

◆ 動機づけを行いやすいタイプを知る
 ・ 外向性が高い(話し好き、陽気な、社交的):プラスの傾向
 ・ 協調性が高い(温和な、協力的な、親切な):プラスの傾向
 ・ EQ が高い( 自他の感情を認識し、自分の感情をコントロールして他者へうまく対応する能力):プラスの傾向
 ・ 神経症傾向が低い(悩みがち、心配性、気苦労の多い):マイナスの傾向

 上記のような特徴を持つ人はメンバーへの動機づけを行いやすいタイプと言われているため、マネージャーを選抜する際の要件や、
 昇格時の研修・サポートの内容を検討する際に参考にするとよいかもしれません。

こちらのコンテンツはどうでしたか?

役に立った
わからなかった
コンテンツをご評価いただきありがとうございます