影響因子「組織市民行動」の特徴と対策例を教えてください。

影響因子「組織市民行動」の特徴や対策例をご紹介します。

01影響因子の特徴を理解する

「組織市民行動」が高い職場の例

・ 周囲が困っている際に支援の手を差し伸べる雰囲気がある
・ たとえ役割で規定されていなくても、支援をいとわない状態である
・ 各メンバーは職場や会社をよくするために自発的に動いている
・ 生産性や効率性、パフォーマンスが高く、顧客満足度が高い

 「組織市民行動」が低い職場の例

・ 明示的に与えられた役割や業務に終始する人が多い
・ 職場内の情報共有があまり行われない
・ 相互の助け合いが不足し、生産性や関係性が低い
・ サポートや協力を増やすよう指示命令が頻発する

たとえ自身が忙しくても、できる限り周囲のサポートをしたり、サポートが必要な人がいないか気を配る風土がある職場は相互に助け合うようになり、生産性や関係性が向上し、結果として顧客満足度が高いチームに成長します。

02対策と実践のためのアドバイス

マネージャー向け

◆ 仕事を楽しめる状況をつくり出す
 メンバーが仕事の満足感や会社への愛着を感じているほど、組織市民行動が促される傾向があります。
 まずは仕事を楽しめる状況をつくり出すことを検討してみましょう。

◆ マネージャーが率先垂範する
 マネージャーが率先垂範して役割外の行動をすることが基盤になります。
 組織市民行動により助けられたメンバーが他のメンバーや職場に対してサポートをする、といった良いサイクルが回るよう
 動機づけましょう。(参照 :影響因子  部下支持

◆ メンバーとの接し方を振り返ってみる
 メンバーが公平に扱われていないと感じることは、組織市民行動を抑制する要因の一つです。
 好き嫌いで賞罰を与えるといった一貫性のない接し方や、監視するために職場を歩き回るなどの不信感に基づくような
 接し方を行っていないか、必要に応じて振り返ってみましょう。

◆ メンバーの状況を把握する
 組織市民行動がその人自身の仕事を圧迫しているような場合には、組織市民行動が高くても、職場や健康に関する満足感へ
 負の影響をもたらす危険性も否定できません。
 そのため、マネージャーはメンバーの状況を把握し、マネジメントすることが求められます。

人事向け

◆ 組織風土の基盤を明確化し浸透を図る
 組織市民行動を促すためには、組織風土として醸成していく必要があります。
 基盤として組織のビジョンを明確化し、組織全体で進んでいく方向性や大事にする価値観を全社員に浸透させることが必要です。

◆ 研修やワークショップなどの仕組みを導入する
 組織のビジョンや価値観について理解する研修や、働きやすい職場づくりのためのワークショップなど、
 意識醸成や気付きを促す取り組みを検討してみましょう。
 あわせて、成果以外の面での組織貢献度について
評価の指標に入れるなど、制度への反映を検討することもおすすめします。

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