影響因子「セルフ・エフィカシー」の特徴と対策例を教えてください。
影響因子「セルフ・エフィカシー」の特徴や対策例をご紹介します。
01影響因子の特徴を理解する
・ 問題が起きても解決できる自信を持っている人が多い
・ 問題解決に向けた行動をとることができる人が多い
・ 物事が前に進みやすい状態である
・ ストレス状況への耐性が高い
・ 新しいことに挑戦しないなどの消極的な行動が多い
・ ネガティブな言動が多い
・ 自分自身で行動や思考を狭めてしまう人が多い
・ 成果がでず、さらに自信が失われるという悪循環が起きている
セルフ・エフィカシーが低い場合「きっとうまくいかない」といった思考が蔓延し、消極的なでネガティブな言動が多くなりがちです。
その結果、自分自身で行動や思考を狭めてしまうため成果を出しにくくなり、更に自信がなくなるという悪循環を生む危険性があります。
02対策と実践のためのアドバイス
マネージャー向け
◆ メンバーに小さな成功体験を積ませ続ける
成功体験は自信に繋がります。まずは小さな目標を立て、小さな達成を繰り返し積ませましょう。
また、そのなかで徐々に目標を上げていきその達成をサポートしましょう。
◆ 成功だとメンバーが認識するようにかかわる
目標を達成していても、それを自分の成功だと認識していなければセルフ・エフィカシーには繋がりません。
「自分の力でできたことじゃないし」「こんなことができても」といった認識ではなく、
「自分が創り出した達成だ」「この達成には価値がある」とメンバーが感じるような発言やかかわりをしましょう。
◆ 社内のロールモデルを示す
ロールモデルはストレッチ目標となるような人が適任です。(参照 : ストレッチ目標)
能力がかけ離れている人を選ぶと、かえって自信を喪失する危険性があるので注意が必要です。
ロールモデルを観察学習したり、その人の行動や思考を知ったりすることで、「自分にもできそうだ」と思えるようになり、
セルフ・エフィカシーが高まります。
◆ メンバーに対して適切なフィードバックや励ましを行う
適切なフィードバックや励ましなどの言語的な説得によっても、セルフ・エフィカシーは高まります。
日常のコミュニケーションや1on1ミーティングでは、意識的な言葉かけを行いましょう。(参照 :影響因子 部下支持)
人事向け
◆ ロールモデル発見の場を設計する
社内のロールモデルを見つけやすくするために、部門を超えた繋がりが生まれるような場を設計することも検討してみてください。
サークルや勉強会などの形式で、自分の部署以外でのコミュニティに加わることを推奨するような施策が有効かもしれません。
◆ 成功事例を発表したり表彰したりする
成功事例を発表したり表彰したりする制度があることも、セルフ・エフィカシー向上に一役買うでしょう。
その際は成果だけではなく「どうして成功できたのか」といったプロセスまで共有することで、
観察学習や代理経験が促されますので参考にしてみてください。
また、採用や昇進・昇格の際の要件、研修・サポートの内容を検討する際に、あらかじめセルフ・エフィカシーについても
配慮しておくとよいかもしれません。