影響因子「職場の心理的安全性」の特徴と対策例を教えてください。
影響因子「職場の心理的安全性」の特徴や対策例をご紹介します。
01影響因子の特徴を理解する
・ 職場のメンバーがたとえ失敗しても責められない状態である
・ メンバー各自が職場に受け入れられているという感覚を得られる
・ 安心して話すことができ、メンバーに助けを求めやすい雰囲気がある
・ 仕事への満足感や組織への愛着、一体感が高い
・ 職場での情報共有や知識付与、改善のための気付きや指摘などの学習行動が積極的に行われている
・ パフォーマンスが高い
・ メンバーは職場で失敗して責められることを恐れている
・ 職場に不安や恐怖を感じている
・ メンバーは助けを求めたり、発言することを躊躇してしまっている
横のつながりが希薄になるとナレッジ共有も少なくなり生産性が低下し、孤立感が生まれメンタル面で支障をきたすリスクも生じます。
仕事に対する満足感や会社への忠誠心が低下するため、職場に起因する問題があれば、対策を検討しましょう。
02対策と実践のためのアドバイス
マネージャー向け
◆ メンバーの成長を尊重できる風土づくりを行う
「こんな発言をしたらどう思われるか心配」という不安や恐怖を感じることなく、前向きに仕事に対して取り組むことができ、
メンバーの成長を尊重できる風土づくりが必要となります。
各々の役割を明確にし、お互いの仕事が重なり合っていることを意識させることが有効です。(参照 : 役割明確性 / 協働必要性)
◆ メンバーに裁量を与える
前提として、マネージャーがメンバーを尊重し良好な関係を築くことが重要ですが、メンバーに裁量を与えて自律的に仕事に
取り組めるようにしたうえで、お互いの仕事に関心を持ち助けあうように促しましょう。(参照 : 仕事の相互助言 / 部下支持)
◆ 定期的に勉強会や失敗共有会などを実施する
業務を通じた学びを披露しあうような機会として、定期的に勉強会や失敗共有会などを実施することも効果的です。
こうした取り組みにより、主体的な知識共有や失敗を恐れずに積極的に行動すること、失敗しても試行錯誤を繰り返すことを
重んじているというメッセージをメンバーに示すことができます。
人事向け
◆ マネージャーへの学習・実践を促しサポートを行う
職場の心理的安全性を高めるためには、マネージャーとの関係性やメンバー同士の関係性、仕事の進め方や役割意識など
複合的な視点で対策を検討することが重要となります。
◆ 心理的安全性が高まりやすいタイプを知る
・積極的 / 主体的な性格(積極的 / 主体的に仕事に取り組むこと) : プラスの傾向
・ 情緒的安定性が高い(感情的に敏感ではないこと): プラスの傾向
・ 新たな経験への開放性が高い(新しい経験に対して開かれていること) : プラスの傾向
・ 熟達目標志向性が高い(自身の成長を志向していること): プラスの傾向
上記のような特徴を持つ人は心理的安全性が高まりやすいタイプといわれているため、キーパーソンとして人材配置・組織編制、
研修やサポートの内容を検討する際に、あらかじめ配慮しておくとよいかもしれません。