影響因子「上司の安全配慮意識」の特徴と対策例を教えてください。
影響因子「上司の安全配慮意識」の特徴や対策例をご紹介します。
01影響因子の特徴を理解する
・ マネージャーが職場の安全管理をしっかりと担っている
・ メンバーが安全に仕事を行えるように、マネージャーが積極的に働きかけている
・ ミスや事故が起こりにくく、起こっても深刻化しにくい状態である
・ 安全に関する組織風土が醸成されている
・ マネージャーがメンバーの労務管理を行えていない
・ 心身の健康や安全についてメンバー任せになっている
・ マネージャーは何か問題が起きてから行動を起こしている
・ 職場全体での安全管理体制が整っていない
メンバーが安心して働けるために、マネージャーは職場やメンバーの安全管理や労務管理の責任を負っています。
これは、怪我や事故などの物理的な危険への対処だけでなく、心身の健康や労働時間・労働環境なども含まれます。
02対策と実践のためのアドバイス
マネージャー向け
◆ 安全配慮の視点を参考に自部署を振り返る
マネージャーの安全配慮意識が高く、メンバーへの働きかけが行われていると職場全体で安全に関する意識が向上し、
メンバーの安全行動が促されることが分かっています。
以下の視点を参考に自部署のこれまでの状況を振り返り、じっくり分析したうえで対策を検討し実行に移すことが大切です。
・ 職場の安全を管理できているか
・ メンバーの労務管理を適切に行っているか
・ メンバーが仕事を進めるうえで、トラブルや事故が起きないよう意識しているか
・ メンバーの心身の健康や安全に配慮しているか
◆ 個別ヒアリングを実施する
メンバーへの個別のヒアリングを行い、それぞれが感じていることを把握しましょう。
自身の職場独自の原因が把握できる場合は、他のアドバイス項目に加えて対策を検討してみましょう。
◆ 業務実態を把握しなおす
メンバーの業務のなかに自分が把握しきれていないものはないかを確認し、メンバーの現在の業務のリストアップや
必要な工数を可視化できる理想的です。そのうえで合理的な仕事の量や納期になっているか確認してみてください。
◆ メンバーの仕事にある程度のゆとりを設ける
メンバーの業務実態について把握したら、必要に応じて調整を試みましょう。
仕事の負荷や成果への圧力をコントロールし、仕事にある程度のゆとりを設けることが有効です。
(参考 : 職場環境における安全配慮)
人事向け
◆ マネージャーへの学習・実践を促す
マネージャーの安全配慮意識が高まる要因として、
「マネージャーとしての裁量があること」「プレッシャーが強すぎないこと」が挙げられます。
また、同僚からのサポートでも役割発揮が促されるので、マネージャー同士が横で繋がる場を設けることも有効です。
◆ 職場全体の安全配慮意識向上を促す
マネージャーだけでなく組織全体が安全を重視し、組織全体で安全意識を高めることが重要です。
全社員の健康増進への取り組み・メンタルヘルス対策・安全衛生管理のルール整備・安全衛生推進者の設置など、
社員や職場の安全性を高める対策を検討してみましょう。